換気扇
このころ長屋に住んでいました。
安ぶしんなので、部屋の仕切りに隙間があり、強烈なタバコの煙が隣から侵入して来ます。
洗濯物が臭くなるどころか、喉がヒリヒリするため、健康に影響すると考え、真冬なのに窓を全開で寝ていました(ここが空き部
屋になっていた理由だろう)。 しかし寒さと騒音で寝づらく、外出中は窓を閉めるので、帰ったら臭いがこもってしまいます。
隣人が相当なヘビースモーカーでタバコを減らせないだろうと自衛に回りました。換気扇を考えましたが、換気すればする ほど
寒くて音もうるさいハズ(窓を開けたのと変わりない)。
そこで逆転の発想。入ってくる煙を換気するのではではなく「こちらの空気を相手側へ押し出す事」を考えました。
そのためには、部屋にある大きな穴(通風孔)を塞ぎ、流量の少ないFANで良いから、きれいな空気を部屋に取り込めば よい のです。
写真は古い外付けハードディスクの電源にPC用の静音FANを取り付けたものです(回転数可変式、外側に網を付け た)。
見事、これで煙が入らず、快適な部屋になりました。(山とは関係ないですが、より自然な空気のために・・・
|
覆面
春山で黒こげにならないよう、 覆面をしていますが、今回リニューアルしました。
山用品屋さんで買ったものを改造。鼻と口の穴を開けてかがり縫いし、耳に掛けられるよう折り目を縫い付けました。
制作上のポイントは、耳の日焼けまで防ぎ、息がサングラスなどに上がってこない事。
更に鼻からずり落ちないよう、鼻上部に横糸を入れて伸縮を減らしまし た。
似た仕様の製品が販売されていますが、高価。今回のやりかたは自分の顔の形にフィットするよう作れるのが利点です。
やっぱり異様な風体になるので、会った人が一瞬ギョッとします。
|
GPS
ホルダ
みなさん雪山に限らずホワイトアウトの恐ろしさは経験 され ていますよ ね。
使う機会が無ければただの箱。 なかなか良いアタッチメントが販売されておらず、マジックテープなどで、皆さん工夫しておられるようです。
ポケットでは電波が入りにくいし、ザックの雨蓋では出しにくいので、今回製作しました。
そこでザックの肩に結び付けられるようにしてみました。 ザックの肩はGPSのアンテナを空に向けやすく、アクセスもしやすい位置です。
靴下を縫い付けて作りました。 ひもも縫い付け、横で結べるようにしています(裏では結びにくく、結び目が肩に当たる)。
|
LED ライト (2008年購入)
年々白色LEDの発光効率が上がり、
ついに蛍光灯の効率を越えてしまいました(赤と緑の蛍光を黄色にして演色性を落として効率を高めた)。もうフィラメント式は 使えないですね。
衝動買いしてしまい、下記2点を独自に評価しましたので報告します。
項目
|

|

|
メーカー、品名
型式
|
Panasonic GEOLUX (3W LED)
BF-280
|
Petzl Myo XP (3W LED化で照度2倍)
E83P
|
明るい設定
|
280mA (3W球 Hi) [6.8h] 2000lx |
600mA (BOOST時) [3.2h] 150lumens |
[ ]内は
|
100mA (3W球 Low) [19h] |
240mA (Hi) [8h] |
電池寿命 |
75mA (0.5W球 Hi) [25h] |
130mA (Mid) [14h] |
長持ち設定
|
25mA (0.5W球 Low) [76h] |
50mA (Low) [38h] |
電源OFF
|
1μA (30℃)
|
1μA (30℃) |
質量
|
250g (含電池)
|
175g (含電池) |
ビーム形状
|
狭い(3W球)、周辺ほど弱い
|
中央+広域は一様 |
その他
|
丸洗い可能なIPX7防水規格
3W連続に耐える放熱器
堅牢な構造
|
電池残量表示
広角化レンズ
トップストラップ付属(Panasonicと同等)
|
明るさと消費電流(比較が困難)
表の同じ行で比べると、Petzlの方が明るいが電流も2倍程度多い。
かといって上の行のPanasonicよりは暗い。しかしPetzlは照射角度が広い利点がある。
Panasonicは二灯で3W球の明るさがすばらしく、Lowでわずか100mA(深見球は300mA)、
しかし0.5W球の発光効率がPetzlより悪い様に思える(しかし演色性が良い)。一方、堅牢なので重い。
Petzlの軽さは評価できるが電気を食う。
(仕様が照度と光束など比較困難で、使ってみないとわからない。消費者としては困惑する。)
実際に山で使って比較しました。
山の場合、無駄に明るくても目の感度が下がるだけなので、必要なときに遠くが見えるかがポイントです。
・Petzlの広域一様照射は視野が広い利点がありますが、周辺(特に足元)がシャープにカットされており、
中央ビームを遠くに向けると足元が全く見えません。 それで下向きにしますが、こんどは中央ビームがまぶしくなります。
広角用レンズを使うと近くは非常に快適になりますが、遠くまで光が届かなくなります。
光のカットはランプから目に直接光が入らないためと思われますが、今一。
・Panasonicは3W球の細いビームで遠くがよく見えます。 足元については暗く、やはりPetzlと同じ問題があります。
しかし足元の周辺カットが無いので、弱いけれども10°ほどPetzlより足元が広く照明され、目をそらせば細い中央ビーム の影響が少ない。
【結論】
・明るい設定を良く使うならPanasonic、3W球はLowでも非常に明るく、遠くも足元も切り替え無しでそこそこ 見え る。
厳しい山行でいちいち遠近操作をしたくない場合や、照度と持久力を切り替えて使うのに適している。
・少し暗くても長く使う事が多いならPetzl。軽さならPetzl。
・テントなど長時間Lowで使うならPanasonic 0.5W球Hiと同程度の明るさながら、電池寿命と演色性が有利。
電池寿命について
測定した電流と電池寿命(計算値)は1900mAhのNi-H電池(三洋eneloop)によります。
寿命は計算値ですが、電圧が落ちて暗くなり始めるまでの時間をサンプルで実験した結果によく一致します。
その後、ライトはサバイバルモードとなり、暗くして電池寿命を延ばすようにできています。
メーカーの表示している長い電池寿命はアルカリ電池が使えなくなるまでの時間で、暗くて歩行には向きません。
私の場合は充電式電池の実績値である上の表を採用します。
3W 球の威力
写真上はpetzl社
TikkaXPのHiモードで消費電力0.5W(実測値)、eneloop単4×3本で6時間弱点灯(今まではこれを使って いました)。
写真下はJEFCOM社PLL-2で、消費電力1.2W(実測)、
eneloop単3×2で4時間弱点灯(3WのLEDらしいが、昇圧するのでインバータ効率悪く、実質1Wの明るさ)。
こちらは自転車に使っています。ハンドルバーに取り付ける金具を「製作」した。
3W球は明るいだけでなく、効率も良いようです。
・今後は蛍光灯をLEDに置き換え、二酸化炭素排出量の削減に期待されますが、低価格化がポイントです。
ライトの切実な実態とノウハウ
テントでは朝夕の食事などにランプを必ず使うので、ランプを使っての行動時間を確保するために、点灯時間は切実です。
日帰りの予定でも、何かあった場合は、いきなり何時間も使うことになりますので、常に携帯する必要があります。
一度使った電池は残量不明なら予備電池も持参となるので、私は三洋eneloopをフル充電して使っています。
|
デ
ジカメの修理

隙間に侵入した水を、
いかに除去するかが課題です。
暑かったので沢の釜で泳いだのですが、 気がつくとデジカメをポケットに入れていました。大ショック。
もう電源スイッチも入らず、レンズ内に水滴が見えます。
こうならないよう、いちいちザックの袋に入れるよう心がけているのですが、 当分はゴーロー歩きだと思ってポケットに入れていたのが敗因。
電気製品が水に弱いのは、水が電気を通すためです。
ならば乾かせばよい訳ですが、それだけではなく、電気分解が起こり、部品などが化学反応を起こして元に戻らなくなるのです。
現地では、すぐに電池を取り外し、 電
気分解を停止させました。
自宅に帰って、カメラを分解しましたが、レンズ部は困難でした。
そのまま乾かすと動作しても水に含まれる不純物で、乾燥後の化学反応が進みやすいので、 掃除機で水を吸い取りました。
表面だけでなく基板の向こう側からも風を通すよう指で漏れをふさぐなどしました(これがもし海水だったら、水で洗う必要 があ るが、絶望的)。
ヘアドライヤーで暖めたり、掃除機で吸ったりしたところ、電源が入るようになりました、しかしCCDの画像が真っ暗。
そのうちCCDが復活し、曇った画像が見える。レンズ部を集中的に掃除機で風を通すと曇りが晴れた。
しかし液晶のバックライトは電極フィルムと発光素材の隙間に水が浸入して一晩経っても乾かずマダラ。更にフィルムをはがして
乾燥を進め、何とか動作するよ うにはなりました。 |
フ
ライパンの コーティング
1.炭素コーティング加工を施した
アルミのフライパン(汚ならしい)。
薄い砂糖溶液を薄く塗り重ねれば、
凹凸はないが茶色の強い膜となる。
2.重合オイルコーティングを施した
同じアルミのフライパン
健康な人であれば、食事から摂取する金属の量では
体外に排泄されて神経毒性にまで至らないというが
アルマイトのはがれた鍋で酢豚やトマト煮をすると
通常の食品以上にアルミが溶け出しキモチワルい。
アルミと食品が接触しないだけでも気分が良い。
【茄子炒め】少ない油でも、紫色に
ナスの色素は水に溶け出て、熱に弱い。
少ない油でさっと表面を炒めて安定化させ、
あとは蒸らすか電子レンジで内部を調理する。
鉄のフライパンだと色素がキレートを作り
安定化する期待あり(例:ナスの漬物に釘)。
焦げ付きにくいコーティングには、くっつきにくい素材 の フッ
素樹脂加工があります が、 寿命が短く(1~3年)、劣化したらフライパンごと買い替えになるのがエコロジーに反します。
そこで最近、卵焼き用に妻がセラミックコーティ ングを
試しました。 微細な多孔質セラミックに油が浸み込む方式で、焦げ付かない。すばらしい性能。
しかし、こするとセラミックなのに剥がれ落ち、これも寿命を持たせるのに気を使います。
考えてみれば、お好み焼き屋の鉄板は、なぜ焦げ付きにくいのか? それは長年たまって炭の様になった「おこげ」が油を保ち、
酸化してヌルヌルになった油が表面でくっつき防止になっているのでは?
1.炭素コーティング(細かい凹凸 が油 を保持する)
今回は、油分を良く落としたフライパンに濃い砂糖水を塗って炭化させる方法でうまくいきました。
写真は、厚手のアルミが非常に良いのですが、一部おこげの炭化物で黒くなっていました。
アルミが見えている部分に濃い砂糖水を塗ってフライパンを高温にし、炭化させます。
最初はカラメルができますが、そのうち煙が出て黒くなります。煙が消えたら冷やしてタワシで無駄な炭素を洗い流します。
(加熱しすぎると炭がカサカサになり、はがれて地金が出てしまいます。)
地金が出たり、炭素皮膜が滑らかすぎたら、何度でも、必要な部位に砂糖水を塗って皮膜を追加できます。
■欠点:最初は高性能でしたが、洗っているうちにつるつるになって、油を保つ力が衰え、一ヶ月の寿命(膜は残る)。
だが何度でも膜を追加できる。
2.重合オイルコーティング
古い汚れを高温で炭化させて落ちやすくし、ヘラと金属タワシで磨きます。 古いのでアルマイトがはがれ、アルミの地金が白く見えていました。
布に食用油を軽く含ませ、熱したフライパンに薄く塗ります。
白煙が出る程度の温度で熱し続けると煙が出なくなります(炭化するほど高温にしないこと)。
これを何度も繰り返すと、重合した油の皮膜が形成されます。写真のようにアルマイトと似た色まで重ねて終わりです。
煙が消えていれば、皮膜は硬くて臭いもなく洗剤で洗っても落ちません。(一度に厚くするとムラと煙がひどい)
これに、下記ヌルヌルの重合皮膜を追加すると無敵。
■欠点:膜が弱く、1~2週間の寿命。
3.結論
(1)アルミのアルマイトの剥がれた場合、アルミ地肌保護には、 1の炭素コーティングが有利。または薄く作った茶色の1+2の重合皮膜
(金属ヘラ等で削れるが、1,2を多層に重ねると強くなる)。
(2)焦げ付き防止には、鉄の場合と同じで、下記ヌルヌル皮膜を追加する。
【鉄製フライパンの手入れ】 何度 も回 復できる!
通常の手入れでは不十分な場合に限り、汚れが炭になるほど熱した後、クレンザーや金属たわし、
金属ヘラでこびりついた汚れを落とし、銀色の地金を出します。
よく洗ったら、高温で鉄が黒サビになって、青や黒に変色するまで加熱します。 これは赤サビ防止のためです。焦げ付き防止にはなりません。
荒熱をとって、油になじませます。新鮮な油の膜ですと、焦げ付き防止にならないので、 実際は酸化したヌルヌルの重合皮膜を
形成すべく、プロは「油返し」をします。
家庭では、紙などに含ませた油を薄く塗布し、煙が出る直前まで熱して油を重合させ、すぐに濡れ布巾で温度を下げた後、必要量
の新鮮な油を追加して調理する。
このヌルヌル皮膜は洗剤で落ちてしまうので、使用後はタワシで軽く水洗いする。つけなおす頻度は毎日程度。 (酸
化された油は体に悪いので注意。やはりテフロン製は油の酸化不要で便利、ゴキブリのエサにもならないし) |