アルバム3 丹沢の四季によせて | 丹沢 丹沢概要 |
大倉尾根・花立付近より
雪が積もると、少し奥に入るだけで
静けさを取り戻した丹沢の縦走路に辿り着く。
道を譲ったり挨拶に気を回したりすことも無く、静かに歩き続けると
私は何かに逢いにきているのだと思うようになる。
咲き競う花々、瑞々しい新緑、
しかし私が足を運ぶのは
目を奪われるような美しい景観のためだけではない。
静けさは深い部分で生命の鼓動を共鳴させる。
そんな時、無生物であるはずの石や水にさえも
私は生命を感じるのだ。
生き物が棲むこの星にあって、微生物の活動する大地はもちろん、
循環をつかさどる空と海、太陽と月すべてが生態系なのだ。
そう、やっぱりみんな生きている。
立ち枯れたブナも風や土さえも、生きているのだ。
やがて冬。雪雲の腹から舞い降りた使者が周囲を白く包んで行く。
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