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  積雪期の丹沢山・蛭ケ岳・檜洞丸

  丹沢の中で も、かつては道もなく秘境と言われた山域だそうですが、現在は登山道が整備されており、無雪期には安全に縦走できます。ところが積雪期になると雪 の影響が あり、現地の様子がわからないために尻込みをしている人も多いと思います。注意を要する箇所などを説明しますので、ぜひ参考にして下さい。

冬の天候について
太平洋気候のため、冬は天候に恵まれ る場合が多いのですが、そうでない場合の情報も示します。

(1)季節風と霧氷
 塔ノ岳から蛭ケ岳までを中心に、玄倉川から吹き上げる季節風が強く、霧氷が 発達する。以前、髪の毛などに着氷した経験があり、悪天時には目出帽が欲しい。

(2)吹雪
 悪天時には手袋もアウター(シェル)が必要です。無い場合、湿った雪に吹雪かれると、手が入っていてもカチコチに凍ります (これも経験済み:替え手袋とコンビニ袋シェルで対処した)。
 私は丹沢で視界が数十m程度の経験しか無い。要所に赤布で目印があるので、ご自身の経験で判断して下さい。

(3)雪庇
 冬の悪天時には、表尾根や鍋割りの尾根でも雪庇が1m程度成長します。視界が悪い場合、踏み抜きに注意が必要です(写真は 2002年2月の表尾根。低気圧が通過中だった)。

(4)天気が良い場合
 天候が良いと、陽だまりハイキングとなり快適です。 表尾根などはたいていトレールがあり、大変楽です。天候に恵まれる場合の方が多いですから、ぜひ歩いてみてください(様子を見な がら慎重に)。但し、北部や北側は雪が多く要注意です。

 このルートでの装備は、アイゼン(4本爪でも可)、できればピッケル、ゴーグル、目出帽、シェル機能付き手袋という事にな りま す。天候に恵まれれば使わずに済みますが、1泊2日の縦走なので持参しましょう。
コース上の重要箇所(塔ノ岳→檜洞丸の順に説明)
 塔から丹沢山までは、特に 心配はありません。

 丹沢山と蛭ケ岳の間にある休憩所は2005年現在かなり痛んでいま す。
 鬼ケ岩の西側にはステンレ ス製の鎖が設置されており、安 心し て通行で きます。
 少し西側に痩せた尾根があるが、こちらも同様に鎖があり安心して通行できます。
  蛭ケ岳から西を望む。臼ケ岳などの高低差と檜洞丸との距離ににたじろ くところだ。トレイルを確認しよう。雪の量は、平均的には丹沢山間とほとんど同じです。

 アルバイト量は、ここから塔ノ岳までと同じか、少し多い程度と思われます。ここからのラッセル量に依存しますが、雪が少な けれ ば、ここまで来た人なら行け るでしょう。但しエスケープルートがあまり無く、小屋も途中にない。冷静に判断して下さい。

 なお、ここに掲載している写真の場合は、平均的に、すね下くらいの雪で、ラッセルとは言えない。それでも吹き溜まりでは雪が膝 上のため、歩く場所を変えるなどはした。

 蛭ケ岳の西尾根は斜度がきつく、早朝の パウダースノーは 踏ん でも固ま らず、のぼり返しにはハッスルしても無雪期に比べて2倍以上の時間を要します(諦めて引き 返した人から聞いた)。焦らず慎重に下ろう。樹林帯のため、滑ったとし ても距離は短い。

 ミカゲ沢の頭を上れば、臼ケ岳までは落ち着いた雰囲気を味わえます。
 臼ケ岳を登山道が右に下る と神ノ川乗越の手前で、写真の様に 橋が壊れているが、巻けば特に問題は無い。テープによる標識が各所にあり、吹雪かなければルートを間違うことはいなでしょう。
 金山谷乗越から南方面に、 ユーシンへの道があるが、雪のため見つけられませんでした。

 少し行くと写真の様に、立派な鉄製の橋がある。鎖もあり、安心できる。雪が多いと足元が心配な程度です。
 急な斜面には、ありがたい 立派な梯子が設置されていて安心です。
 痩せ尾根のような所もある が、鎖で安心できます。

 ここを過ぎれば檜洞丸への登りとなり、小屋へ辿り着きます。

 このページの趣旨から、急峻な場所の写真が多いですが、ほとんどが鍋割山周辺に似た落ち着きのあるコースです。その時の積雪量や天候の影響が大きいの で、各自の判断により行動して下さい。写真は2005年1月(大晦日の雪の後)のもので、ラッセルの必要が無いほど雪が少ない場合ですので、大雪の場合は注意して下さい。

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