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  熊は出ます 対処方法

熊 は本州でも怖いです。 ここでは、
(1)丹沢で遭遇した大型動物の痕跡と、
(2)熊に出会ってしまった場合の対処方 法を掲載 します。
重要参考リンク:環 境省暮らし~の講 談社FENEK

 写真は北海道で買った熊出没注意シリーズのイチゴミルクキャラメル(道 南食品KK)。  野生を強調した個性的ですばらしいロゴだ(NORTH ISLAND)。


(1) 事例
マ シラさんの記録
 「マシラの部屋(丹沢の尾根と沢)」(2007年11月)に襲われた記録があります。
 熊との格闘詳細向かってくる熊の写真も
 人を襲って、人間が怖くなくなった熊は、征服欲から積極的に人を襲うようになるそうです。 通常は鈴などを鳴らして気づいてもらう事で無用の接触が避けられるのですが、 こういう熊は、ひどくおしおきするか、駆除しないと被害が拡大する。 山に戻しても人を憎んで襲ってくる場合があり、専門家の間でも意見が分かれるそうです。
熊・人間どちらにとっても不幸な事です。


2001年9月16日撮影
  この写真は谷 太郎(やたろう)川流域、鳥屋待沢の入り口の立て札と、大小屋沢上部の尾根でみつけた糞です。 人間のものより若干太く、直径3.5cm程度でした。 人間程度の大きさで、形からして鹿でもなく、木の実がたくさん混じっている糞といえば、猪か熊のものではないかと思われま す。
 どちらにしてもテリトリーでは鈴などを使って、相手に早めに気付いてもらうのが突然の遭遇を避けるいい方法だと思いま す。
2004年8月11日
 丹沢ではありませんが、立山の奥大日岳へ 登る途中、シャツを半分血で染めた単独女性に会いまし た。 大日岳に泊まり、奥大日岳の間にあるハシゴを登ったところ、熊と出会い頭に噛まれて負傷したとの事。 血はほぼ止まっており、雷鳥沢の診療所へ向かわれました。
 こんな高い山に熊が出るとは思いませんでしたが、小屋や登山者から出るゴミ狙いで高いところまで出没するという説、 朝夕ねぐらへの行き帰りに遭遇してしまうという説、食料事情の悪化による徘徊範囲の変化説などを考慮すると、 突然の遭遇を避けるために、やはり熊よけは必要という結論になります。

2005年5月28日
  この写真は、水無川本谷を詰め、塔ノ岳直下の尾根で発見したものです。 色と形は上のものとほとんど同じでしたので、おそらく熊や猪のものかと思われます。
 秋のものは木の実の殻がたくさんありましたが、春のものは繊維質のようなものが多いようです。
 登山道に近く、50m程度の距離でした。一般道でも人通りが少ない場合は熊よけがあった方がよさそうです。
2008 年10月
 丹沢の鍋割山への登山道、後沢乗越ノ沢下部で、知人が遠くから目撃しました。
  熊は人に気づき、遠ざかったそうです。 小屋へ水を揚げるペットボトルが置いてある辺りだったそうです。 水を飲みに来ていたのかもしれません。
 気付かないだけで、身近にいる可能性がある事を知らされます。

2009年2月
  大倉から宮ケ瀬へ縦走して降りたところに、宮ケ瀬からの登山道入り口にカンバンがありました。
 住民へは生ゴミの始末や、廃棄野菜を畑に放置しない呼びかけがありますが、 テープで隠され、登山者への鈴などを鳴らしながらの通行だけが呼びかけられています。

 同3月、渋沢バス停には、蓑毛中尾橋付近に熊が出没したとの注意が張られていました。
 小熊を見かけたら、近くに親がいると思って注意せよとも指導されていました。

なんだか最近、事例が多い。

2009 年9月19日 乗鞍岳バスターミナル
 ニュースによると、観光客でにぎわう、乗鞍岳バスターミナルに午後2時ごろ月の輪熊が出現、次々に人を襲い、午後6時にビ ル内 で猟友会に駆除された(新聞情報)。
 この季節に、こんな高いところにエサはないはずだが、施設の残飯やゴミを狙って来て、人の多さにパニックとなった可能性が ある という。

2009 年12月27日 葛葉川
 大滝の100m手前で熊の足跡を発見しました。大きさは幅10cm程度で成獣。鹿も熊も水を飲みにくるのだろう。日照によ り、 上昇気流が発生したので、 食べ物の匂いが行かないよう、枝沢で食してから本流へ戻るなど気を使った。
 立体写真(2.5D)。鋭い爪が深くもぐりこんでいます。

 平行法では、ディスプレーより遠くを見るようにして、
 左の二つを、左目で左側の写真を、右目で右側の写真を見てください。
交差法では、ディスプレーより近くを見るようにして、
 右の二つを、左目で右側の写真を、右目で左側の写真を見てください。

 
左目                 右目                 左目
   

(2) 熊に出会ったら(対処方法)
 本州ではツキノワグマ程度のため、出会い頭の防衛攻撃でなければ、たいてい熊のほうが人を避けて くれ ているそうです。 以下はヒグマの場合の対処法(受け売り)で、もちろんツキノワグマの場合にも参考になる。
 ただし、凶暴な熊は積極的に向かってくるので戦うしかない。

(1)距離が遠い場合
 走って逃げると本能的に追ってくるので、目を離さず、 できれば自分を大きく見せるため高い位置へゆっくり移動したり、間に立ち木をはさむ位置に移動する、 そしてゆっくり後ずさりして離れるのだそうです。
 熊は相手の大きさを高さで判断する。騒ぐと刺激してしまうので静かに行動する。 静かに話しかけるという説もある。

(2)距離が近く、明 らか に自分を目標として向かって来る場合
 興奮させない程度の動きで、熊が登り難そうな木や崖を登って避難を試みる。 熊は木に登りますが、大型のものほど登りにくく、隔たりを大きくして、やり過ごせる場合があるそうです。
(3)攻撃を受けた場合
 人より速いので逃げられません。その場に倒れこんで
ザック を狙 わせ、体を丸めて両足でおなかを守り、手を首に回 して急所をかばう。 このとき抵抗すると興奮させて被害が大きくなる場合が多い。
 この方法は、若い熊が興味本位の場合に有効。捕食のために人を襲う事はまず無い。 ツキノワグマの場合、攻撃は一撃だけで去っていく場合が多い。

■凶暴な熊の場合、構いもしないのに遠くから向かってくる(征服欲か憎しみの場合)。 この場合は、すぐに準備をして、命を賭けて戦うしかない。 (上の1~3は通常の熊の場合で、登山道を歩くなら、まず出会わない。)
・熊の格闘時間は1分以内、動脈など急所をやられなければ生還できる。
・熊の格闘パターンは、まず多くの場合は威嚇のため走ってきて直前で止まってにらみ合う。
 攻撃になると立ち上がり、前足の爪でフックをかけ、噛み付いてくる。
・準備する時間があれば、熊よけスプレーが効くとも言われる。 ストックやナタなどあれば有利。 棒もなければ弱点の鼻を蹴るなどして痛みを与えれば、格闘時間後に去っていく。


(4)その他
 食料の入ったザックを投げつけたり、残飯を捨てたりすると、味を占めるので禁止。
 小熊がいたら、親熊も近くにいると思って行動する。母熊は子を守るために凶暴化する。
 凶暴なためではなく、エサ目当てで里に近づく熊もいる。里に近い登山道で目撃されるのはこのケースか。

(3)熊と出 会わないために
 何よりも、突然の遭遇を避ける事が重要。人通りの少ない登山道やテリトリーでは、 鈴を ならしたり、熊の糞や足跡、臭い、 熊が木に登って木の実を食べた跡(鳥の巣のように見える)を見かけたら回避する。
 凶暴な熊に対しては、鈴やラジオは逆に呼び寄せている事になる。登山道を外れてテリトリーに入るなら武器を準備する覚悟がいる のだ ろうか。

 鹿の場合と同じように、 奥山の植林に熊が実を好む栗の木を混ぜ、里へ降りて来なくても食料が手に入るようにしてやる試みもされています。

以 下、その他の写真をいくつか掲載します。
2005年6月26日
丹沢・谷太郎川・不動沢にて
くだものの種がいっぱいである。何の動物か不明だが小動物だろう。クマのは怖いほど大きいそうだ。

春先によく見かけるのですが、鹿が若草を大量に食べると、コロコロになる前に、つながった糞を出すので紛らわしい。
同 じく三峰の尾根道で。
これもくだものの種が混じっていると思われるが、細い。犬のものと同程度。
イタチやタヌキなどもものでしょうか?

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